都合のいい女

前科者とのほろ苦い失恋体験談

私がまだ、20歳になるかならないかの頃の話です。
友人を通して知り合った10歳上の自営業の方と交際未満の期間も含めると半年位のお付き合いでした。

暑い夏に出会った彼は前科者

出会いは特に運命的なものではなく、暑い暑い夏の日の屋上ビアガーデンです。

友人達と何人かで食事していた時に、友人の知人がやってきて軽い合コンみたいな感じの場になりました。

その中に「彼」がいました。

初めの印象は、正直「野暮ったい人だな…」という感じです。

野暮ったいというよりも、どんくさい、ダサい。

そんな表現がぴったりの彼でしたが、そう思ったのも無理はありませんでした。

実は彼は「出所」してすぐの前科者だったからです。

3年間服役していたそうで、時代に取り残されていたんでしょう。

でも、若い私は、その危なげな感じに…本当はよくはないのでしょうが、惹かれてしまいました

23の恋愛観でずっと仲良くいられる人を探す【トゥルーブ】

男女の関係になって…「あたしたち、付き合ってるよね?」

彼とは、その日の内に連絡先を交換しました。

その後に友人達と交えて皆で海に行ったり、二人きりで夜の街に出たり、私にとっては毎日が楽しく刺激的でした。

それから次第に2人で過ごす時間も増え、男女の関係にもなりました。

私としては、完全に「付き合っている」という感覚でした。

「前科者を一途に愛する自分」というシチュエーションに、少し酔っていたのかもしれません。

うすうすと感じる「使える女」感

しかし、3ヶ月程過ぎた頃「あれ?」と思う事が増えます。

・良いように使われている感
・呼べばすぐ来ると思われている感
・言えばやらせてくれると思われている感

例えば、真夜中に「アイス買ってきて」と電話で言われ、買って持って行って食べたら帰される。

それから、「ホラー映画を1人で観たくないから来て」と呼ばれ、観たらすぐに帰される。

「会いたい」と言われて尻尾を振って喜んで行ったら、行為をして帰される…。

数え出したら両手の指でも収まらないほど、不信な事ばかり増えます。

衝撃の彼の告白!本当に好きなのは…

とはいえ、若い私は、そんなのも気にならず一直線に彼を好きでした。

ただ、不信感は募る一方です。

とうとうある日、堪らなくなった私は彼を問い詰めてしまいます。

私「私たち、付き合ってるのかな?」
彼氏「……」
私「1度も付き合ってとは言われてないもんね?」
彼氏「……うん」
私の事、好き?
彼氏「……」

こんな感じのやり取りだったと思います。

もっと感情的に責めた気もしますがよく覚えていません。ごめんなさい。

しかし、この後の彼の一言で私は絶望のどん底に落とされ、現実を知ることになります。

「本当は、お前の友達を好きだ」

絶句でした。

確かに、彼氏は何度も私に友人の行動や「付き合っている人はいるのか」を聞いてきていました。

「裏切られた!」という気持ちよりも、1人だけ盛り上がっていたことへの恥ずかしさや惨めさみたいなものがこみ上げてきたのを覚えています。

私は泣きながら、彼の家を飛び出しました。

彼が追いかけて来ることもなく、それで私の恋は終わりました…。

若すぎた自分のバカさと彼の卑怯さが原因

その後、自分なりに沢山考え、苦しみました。

若かったとはいえ、うやむやな状態で体の関係を持ってしまい、それによって「彼女」と勘違いしたのが悔やまれます。

でも、彼自身もとても卑怯者だったなと思います。

「前科者だよ?やめときなよ」と周りからはとても反対されていた恋愛だったのに、若かった私は逆に燃え上がってしまったことも原因です。

周りの忠告こそ、きいておくべきでした…。

その後の行動から、別れて正解だった

彼とはその後フェードアウトしましたが、私の友人にはアプローチがあったそうです。

私から話を聞いていた友人は、取り合わなかったそうですが、何度も何度もしつこく連絡をしてきたみたいで、「別れて良かったよ…」と言っていました。

いや、もはや初めから付き合っていなかったんですけどね。

数年後、勤めていた職場でたまたまお客さんで来ていた彼と会いました。お互い気まずさから特に私的な話はしなかったのですが、さり際に「あの時はごめん」と言って去って行ったのが1番腹が立ちました!

ごめんじゃねーーーよバー---カ!!

出所後すぐだったら、女に飢えていたのかな…?
若い頃の苦い苦い失恋話でした。